今日は、もう、だいぶ一般的に知られてきた、ドローンについて考えた中で感じたことを話したいと思います。
以前の3分間スピーチで、ドローンについて簡単に紹介しましたが、その後、日本でもどんどん出回って、一般の人でも簡単に手に入るようになってきました。
Amazonでドローンを検索すると、おもちゃレベルのもので、数千円、結構しっかりしたものでも、数万円から販売されています。
実際に本格的に利用しようとすると、カメラやGPSを搭載したり、制御プログラムを開発したりと、費用が掛かりそうですが、少なくともベースとなる、もしくは試してみるためのものが、簡単に手に入るようになってきました。
前回も少し触れましたが、ドローンは利用分野がいろいろと考えられていて、「空の産業革命」などとも言われています。
- 宅配サービス
- アフリカなどの道路が整備されていない地域で医薬品などの運送
- 災害救助、災害調査、救援物資輸送 → 国際救助部隊の実現?
- 防犯・セキュリティ
- 高所からの映像撮影
- 大規模農地の農薬散布
- 道案内、観光案内
- エンターテイメント
私も非常に可能性を感じていているのですが、気にかかることもあります。
なんでもそうですが、今までにないことを始めようとすると、ルールが未整備なことに起因して、いろいろな障害が立ちはだかることがあります。
ドローンでは、例えば、
- 事故が起きたときに被害や責任をどう考えるか
- 通常の航空機などとの飛行ルートの棲み分けはどうするのか
- 市街地上空を飛ぶ場合にプライバシーをどう確保するのか
など、いろいろありそうです。
そのような、状況に対して、十分な議論や検討をしてルールを整備していけば良いのですが、特に日本では、一時のマイナスの感情に任せて、十分な議論もなく規制するようなことが非常に多いように感じています。
今回の首相官邸屋上への墜落などをもって、ドローンが危険なものだというレッテルを簡単に貼ってしまい、きちんとした議論もせずに、そもそもの危機管理の無さを棚に上げておいて、政府が規制法作りに動くということが象徴的に感じます。
そして、かなり数の閣僚と国会議員、そして事件を報じるメディア関係者が、この事件が起こるまでドローンというものを、そもそも知らなかったらしいということです。そのような状態で事件が起こったので、「ドローンって怖い」という短絡的な反応が先に立ち、規制に動いているようにも見えます。
これから、様々な新しい技術が生まれてくると思いますが、それらの技術が間違った方向に使われるのを防ぎながら、技術の可能性や進化を止めないように、十分な議論や検討をしたうえで、どうコントロールするかを考えていかなくてはならないと感じました。
特に日本は、何事にも、規制を掛けようとすることが多いように感じるので、そんなことを続けていれば、技術革新による社会の変化に日本がついていけなくなってしまうのではないかと危惧しています。
以上、ドローンについて考えていく中で感じたことをお話ししてみました。